1998年横浜ベイスターズ再現選手⑨
球界を代表するキャッチャー
谷繁元信(たにしげ もとのぶ)
捕手・ 右投右打
※成長タイプ『超晩成』
記事内INDEX
経歴
江の川高等学校
1988年ドラフト1位
横浜大洋ホエールズ
横浜ベイスターズ (1989-2001)
中日ドラゴンズ (2002-2015)
成績
1998年度
134試合 .254(461-117) 二塁打23 三塁打1 本塁打14 打点55 得点50
盗塁1 三振83(.180) 四球62 死球5 犠打6 犠飛4 併殺打13
出塁率.346(IsoD.092) 長打率.399 OPS.745
得点圏打率.234
通算打撃成績
3021試合 .240(8774-2108) 二塁打393 三塁打20 本塁打229 打点1040 得点844
盗塁32 三振1838(.209) 四球1133 死球114 犠打252 犠飛62 併殺打236
出塁率.333(IsoD.093) 長打率.368 OPS.701
通算守備成績(捕手出場試合)
2963試合 刺殺18710 補殺1625 失策83
併殺282 捕逸119 守備率.996
盗塁阻止率.368(被盗塁企図1647 盗塁刺606)
基礎能力
ミートE45:打率(1998年.254 通算.240)
パワーB72:本塁打数(1998年14本 通算229本)
走 力D51:右打者で通算二塁打393/三塁打20(自己最多シーズン三塁打3本)
肩 力A82:通算盗塁阻止率.368
守備力A88:ゴールデングラブ賞6度受賞
捕 球B79:通算守備率.996
特殊能力
※通算成績を参考にしました(主に1998年)
対左投手B
打率 対右.236/対左.298(1998年)
球界の頭脳
通算出場試合数のNPB記録保持者。中日時代の2011年、谷繁選手が捕手でスタメン出場した81試合は勝率6割台、そうでない61試合は勝率4割台と、リーグ連覇に大きく貢献しました。
ケガしにくさA
通算出場試合数3021
盗塁E
通算盗塁成功率.593
内野安打〇
内野安打11本(1998年)
初球〇
0ストライク時打率.314(1998年)
サヨナラ男
通算サヨナラ安打8(横浜時代の1989~2001年)
慎重打法 選球眼
IsoD(1998年.092 通算.093)
併殺
併殺打数(1998年13 通算236)
顔設定
横浜ベイスターズ不動の正捕手
横浜でレギュラーを獲ったばかりの頃、チームが僅差でリードした試合終盤になると谷繁はベンチに下げられてしまいます。守護神・佐々木主浩の信頼を得ることができなかったのです。当時、横浜には秋元宏作という捕球技術に定評があるキャッチャーがいました。
ある日、意を決して谷繁は佐々木に訊ねます
谷 繁「なんで俺じゃダメなんですか?」
佐々木「お前よりも秋元の方が安心して投げられるんだよ」
捕手泣かせともいえる変化の鋭い決め球・フォークボールをワンバウンドになっても必死で止める秋元の姿勢を佐々木は買っていたのでした。
谷 繁「じゃあ全部止めれば使ってくれるんですか?」
佐々木「そうだ」
その日以来、谷繁はワンバウンドの捕球練習に明け暮れます。連日泥だらけ、アザだらけになりながらワンバウンドと格闘する姿にいつからか佐々木も「代えてくれ」とは言わなくなり、信頼を勝ち取ります。
不動の正捕手へと上り詰め、1998年のリーグ制覇と日本一の瞬間はいずれも佐々木と抱き合う谷繁の姿がありました。
そして数年後、MLBで守護神として活躍していた頃の佐々木が漏らした言葉
「やっぱり谷繁がいいな。俺の球は、谷繁にしか捕れないと思うよ。」
谷繁元信選手という球史に名を残す名捕手の誕生は、同じく球史に名を残す守護神・佐々木主浩選手との出会いが原点だったと思います。
以上です。最後までお読み頂きまして、ありがとうございました。